避妊薬を有効活用

まず避妊薬を理解する

 避妊薬はその名前の通り、妊娠を避け、避妊をする目的の薬です。欧米では性教育の授業が子供が小さいころから行われ、そういった事情も環境が整っていますが、日本ではまだまだ知られていないことがたくさんあります。まず、男女の性行為で、避妊は男性のコンドームが一般的で、それが主流だと思われています。中には、コンドームを装着せずに、射精することで避妊になると思っている人もいるくらいです。確かに、コンドームで避妊は可能ですが、コンドームは破れることもありますし、完全に避妊をすることができません。失敗する率も高いです。男性にばかり依存するのではなく、女性側も意識高く、性に関しては持っていたいものです。プラノバールに代表される、経口避妊薬がおすすめです。こちらを決められた容量・用法を守って服用すると、望まない妊娠を避けることができます。ピルを服用することで、初めて避妊していると完全に言えます。コンドームだけでは不十分なのです。女性で結婚して将来的には子供が欲しいと考えている方は、その期間は避妊薬の服用をやめればいいのです。薬は服用している期間だけ効き目があります。また、ピルは月経不順もコントロールしてくれます。生理の時に経血が多い、少ない、また数か月に1度や1か月に2回くるなど、異常がある人は特におすすめです。生理前症候群という病気があるくらい、女性は生理一つでさまざまな悩みを抱えます。ホルモンバランスの乱れでお肌が荒れることもありますし、精神的に余裕がなくなり、突然悲しくなって泣き叫ぶ症状まで出るくらいです。さまざまな生理トラブルを解消してくれ、また避妊の役目も果たしてくれ、生理の周期を整えてくれる、とても心強い薬なのです。

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避妊薬の種類を知る

避妊薬にも種類があります。これを使い分けることで目的に合った効果を得ることができますし、不要な副作用もなく快適な生活を送ることができます。病院で処方してもらうときには目的や体質を相談することで、適切な種類の避妊薬を医師が選び処方してくれますが、自分でもどんなものなのかを知っておくことは大切です。自分でもある程度は知識を持っておくと、自分に合うかなどを判断することもできます。まず、大きく分けて避妊薬には3種類あります。高容量、中容量、低用量とホルモンの量によって分かれています。高容量や中容量は配合されているホルモン成分が高いので、避妊や婦人科系の悩みの改善などに利用されることが多いです。例えば月経困難症や月経不順です。これらはある程度ホルモンを避妊薬でコントロールして、体の中に変化を起こさせる必要があるので高容量や中容量が必要になります。しかし、その分、初期は体の変動が大きいので不快に感じる症状が出るケースもあります。次に低用量は比較的穏やかな変化をもたらすため、肌トラブルや月経トラブル、避妊効果もあります。体の急激な変化が少ないので優しい避妊薬とも言われています。また、別の分け方として、ホルモンの配合パターンによって種類分けができます。黄体ホルモン、卵胞ホルモンが同じバランスで配合されているものを一相性と呼び、前半は黄体ホルモンは少なく、後半多くなるものを2相性、黄体ホルモンが3段階でだんだん多くなるものを3相性と呼ばれています。使ってみて自分に一番負担の少ない種類を選ぶと、体にも優しく違和感の少ない避妊薬となるでしょう。目的や特徴を理解して、自分に合ったものを選ぶことが大切です。

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用途に合った避妊薬を選ぶ

 女性ならではの月経の悩みに利用することも増えている避妊薬ですが、使用する目的はそれだけではありません。ひとそれぞれいろいろな用途で利用するため、目的や体質によって最適な避妊薬は異なってきます。自分で判断できなければ、医師に相談して適切な薬を紹介してもらいましょう。では、どんな目的で利用できるのでしょうか。まずは避妊目的です。妊娠を望んでいない場合は万が一の間違いないようにするために、あらかじめに避妊薬を飲んでおくと安心です。この場合は毎日コツコツと飲み続けることになるため、飲む回数やタイミングが負担にならず、しかも避妊が確実でできるようなある程度高い効果の薬を選ぶことが大切です。次に月経がひどく、その症状を緩和するために服用する方法もあります。例えば月経痛がひどく生活に支障がある場合、月経のサイクルが崩れていてピルを使って人工的に月経を起こさせて、ある程度体の周期を導くなど、女性機能を正しい状態に整えるサポートとしても利用できます。この場合もある程度の期間は服用することになるため、忘れることがないように服用しやすいもの、女性機能に十分に働きかける中用量から低用量が適しています。このタイプなら急激な変化にはならず、副作用もあらわれにくく子宮内膜症などの改善にも効果を発揮します。避妊薬は女性ホルモンを人工的にコントロールする薬です。女性ホルモンには月経以外にも女性らしさを司る大切な働きがあります。その1つがお肌を整えることです。女性ホルモンは柔らかい女性ならではの肌の形成するのに欠かせません。そのためニキビや肌荒れなど肌トラブルを整えるために、女性ホルモンの詰まった避妊薬を飲むケースも増えています。この場合は低用量で十分です。